予知保全がうまくいかない理由

さきラボの崎です。私はこれまで20年ほど、工場向けの様々なソフトウェア開発に関わってきました。設備の制御も、パソコンのソフト開発も、情報システムの開発も、大抵のことは心得ているつもりです。そんな私から見て、巷で話題になっている「予防保全/予知保全」の話には疑問を感じることが多々あります。そのやり方ではうまくいかないだろう…と。

何がどうしてうまくいかないのか。今日は私の気づいたよくあるパターンをいくつか紹介してみたいと思います。

異常に目を光らせていると、うまくいかない

そもそも、まともな設備は異常があれば止まります。消耗することがわかっている部品は、定期的に交換するよう計画されています。異常や消耗については既に対策されているのです。それらの対策が一歩改善したとして、どれだけの成果につながるのでしょうか。

予防や予知で大事なのは「正常」を観察することです。異常に気をとられていてはうまくいきません。

情報の解像度を上げると、うまくいかない

人間でもコンピュータでも、情報の処理能力には限界があります。情報を細かくすれば、その分どうしても視野が狭くなります。視野が狭くなると、不測の事態への対応力が低下します。不測の事態…つまり「ドカ停」につながる可能性を見逃しやすくなります。

予防や予知で成果を上げるためには、広い視野で全体の状態を俯瞰できる仕組みを作ることが効果的です。情報の解像度を下げる工夫が必要です。闇雲に情報を増やしてもうまくいきません。

結論を急ぐと、うまくいかない

予防や予知がうまくいったとします。それでも『○○時○○分に△△が原因で□□が故障する。つまり対策は…』などという話にはならないでしょう。まともな工場で動いているまともな設備であれば、事前にわかる部分は既に対策されているはずです。

「ドカ停」を回避するためには「予測できていない不具合」に気づく必要があります。既知の異常と同じ診断をしていたらうまくいきません。

実は、こうすればうまくいく

参考として、成功事例を紹介しておきます。といっても、FA 業界の事例ではありません。

実は、予防保全や予知保全の目指すところは、IT 業界のサーバー監視にとてもよく似ています。IT 業界のサーバー監視の事例を検索してみてください。検索すれば簡単に見つけられるはずです。

さきラボの「通信さんEX」を使うと Zabbix で工場の設備を監視できる、というのはここだけの話です。まだ検証中なので。

この記事の投稿者

崎 洋佑
崎 洋佑
さきラボの代表取締役。自称プログラマーもどき。
開発でよく使う言語は日本語。
IT技術よりも人が好きな、天然物のエンジニアです。